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田倉研究室
ワイヤレス給電に関する研究(電磁誘導方式)
電気エネルギーを無線(ワイヤレス)で獲得する方法のことであり、非接触給電、無線給電などとも呼ばれます。当研究室では、電磁誘導を原理としたワイヤレス給電の研究を行っています。電磁誘導をもとにしているため、送り手となるコイルからの磁束を受け手となるコイルに通すことでエネルギーのやりとりを実現しています。回路的には変圧器と重なる部分も多いですが、コイルの形状、効率を補償するコンデンサの配置等、ワイヤレス給電に特化した構造となっています。応用先は様々で、環境負荷の少ない電気自動車から小型の民生機器(スマートフォンやウェアラブル端末など)に及びます。
生体内へのワイヤレスエネルギー伝送に関する研究
電気エネルギー
治療や診断を考えたとき、体内に何らかのデバイスを留置することが効果的な場合があります。例として人工心臓やペースメーカーなどが挙げられます。これらのデバイスを駆動させるためには電気エネルギーを必要とします。しかし、電池を搭載した場合、残量が少なくなると取り出して交換、あるいは充電が必要となります。そこで、生体の影響を受けにくい磁界を利用したワイヤレス給電が効果的な役割を果たします。
熱エネルギー
がんと熱の関係は古くから知られており、がんの治療に熱を利用することもあります。それをハイパーサーミアと呼びます。当研究室では、磁性材料のキュリー温度を利用した針状のデバイスを非磁性金属で覆うことでがんに対して効果的にダメージを与えるデバイス、そしてそのデバイスにワイヤレスでエネルギーを送るための励磁装置の開発を行っています。
卒業論文題目
2016年度
- ウェアラブル端末を想定したワイヤレス給電システムにおける鋼板近傍配置時の鉄損低減に関する基礎的研究
- DDモータを搭載した小型電気自動車用走行中IPTシステムの開発へ向けた走行中負荷抵抗の評価
- ソフトヒーティングハイパーサーミア用励磁コイルにおける背面フェライトの設置方法と磁束密度分布の関係についての基礎的研究
2015年度
- 歩行中ワイヤレス給電を可能にするコイル配置と伝送効率に関する基礎的研究
- ウェアラブル端末を想定したワイヤレス給電用コイルの巻数がQ値に及ぼす影響に関する基礎的研究
- UAV用ワイヤレス給電システムにおける送受電コイル形状と結合係数分布の関係についての基礎的研究